カルバマゼピンの画像と運転中に発作を起こす男性

てんかんの治療に使用されるカルバマゼピンの効果とは

誰にも打ち明けられずにてんかんを放置して、運転中の発作がきっかけで命を失う事故がここ数年増えています。成分を知り治療薬を服用するきっかけにしていただければ幸いです。てんかんを抑えるカルバマゼピンという成分についてお話していきます。

カルバマゼピンがもたらすてんかん治療の効果とは?

カルバマゼピンはてんかんの治療に用いられる薬です。てんかん以外にも躁病や躁うつ病の躁状態の改善や統合失調症の興奮状態の改善、三叉神経痛の治療にも用いられます。この薬は脳神経の興奮状態を鎮める薬です。具体的には脳神経細胞に存在するナトリウムチャネルの機能を阻害します。脳神経細胞は通常細胞内がマイナスの電荷を帯びています。もしナトリウムチャネルが開口すると、細胞外からナトリウムイオンが細胞内に流入し、マイナスだった電荷がプラスに転換します。これを脱分極といいます。これが隣接する神経細胞に伝わっていくことによって脳の興奮が起こります。つまりナトリウムチャネルの機能を阻害するカルバマゼピンはこの脳の興奮伝達をストップさせるのです。てんかんは脳の過剰な興奮によって起こるため、カルバマゼピンを服用することによっててんかん発作を治療、予防することができます。さらにてんかん患者では脳が興奮状態となっているため、躁状態になったり支離滅裂の状態となったり、精神症状が現れることがあります。この精神症状も脳の興奮状態を抑制することによって改善するため、てんかんに伴う精神症状も改善してくれる効果が期待できます。ただ脳の興奮を抑制してしまうため、この抑制が過度になってしまうと副作用が現れてしまうことがあります。特徴的なのがめまい、眠気といった症状です。もしこのような症状が現れた場合には早めに医師に相談して用量調節等対策を行ってもらうようにしましょう。またカルバマゼピンには薬物代謝酵素であるシトクロムP450を誘導してしまう作用があり、併用薬がある場合には作用が減弱してしまう恐れもあるため、薬の併用には注意しましょう。