カルバマゼピンの画像と運転中に発作を起こす男性

誰にも打ち明けられずにてんかんを放置して、運転中の発作がきっかけで命を失う事故がここ数年増えています。成分を知り治療薬を服用するきっかけにしていただければ幸いです。てんかんを抑えるカルバマゼピンという成分についてお話していきます。

脳挫傷をきっかけとするてんかん発作とカルバマゼピン

交通事故などで頭を強く打ったことがきっかけとなり、てんかんを発症することがあります。脳挫傷や頭蓋骨骨折が原因で、脳の一部に傷ができると、自然に治ることはほとんどありません。傷ついた部分から異常な電気信号が発信され、けいれんや感覚異常、自律神経失調などの症状が現れます。こうした症状を外傷性てんかんと呼びます。軽度の異常でははっきりした症状は現れませんが、脳波を調べると乱れが見つかる場合もあります。この状態を放っておくと異常な信号に刺激され、周囲の脳細胞まで悪影響を受けます。やがて人格障害が現れたり、痴呆状態になったりすることもあるため、適切な治療が欠かせません。
治療には主としてカルバマゼピンなどの薬物が用いられます。カルバマゼピンは脳神経の興奮を抑える作用があり、てんかんの発作を予防します。外傷性てんかんの場合、薬物療法で効果がなければ、手術で患部を取り除くこともあります。その際にも抗てんかん薬による治療が併用されます。てんかんの発作が見られなくても、交通事故の後で脳波に異常がある場合には、正常に戻るまで薬を内服します。一般にてんかんの治療には時間がかかり、その間は薬の血中濃度を保つ必要があります。完治するまでに数年を要することもあり、面倒ですが根気よく治療しなければなりません。
カルバマゼピンは肝臓に負担をかける薬なので、治療が長期にわたるときは医師の指導のもとで、用法・用量を守って慎重に服用することが大切です。妊娠中の人や肝障害・腎障害のある人は、あらかじめ医師に相談しなければなりません。また自己判断で服用をやめると、急に症状が悪化し、生命に危険が及ぶ場合もあるため注意が必要です。